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【中国】人口の95%にあたる13億台の携帯契約台数、88%がモバイル端末を通してソーシャルメディアを利用
最終更新：2019-04-04 12:12:34市場レポート
ソーシャルメディア・コンサルティング企業「We Are Social」（本社：ロンドン）が発表している調査報告「Digital in 2016」には、全世界30ヶ国のインターネットやソーシャルメディアの利用状況に関する統計がまとめてられています。
今回は、この報告書から「中国」の状況に焦点をあて、インターネットやSNSの利用状況を見てみましょう。
まずはインターネット分野についての概観です。中国の総人口13.8億人の半数に相当する6億8,000万人がインターネットを利用しており、ほぼ同数の6億5,300万人がソーシャルメディアを利用している状況です。モバイル端末契約については人口比95%の13億1,400万台と高い普及率となっています。ソーシャルメディア利用者のうち88%がモバイル端末を通してソーシャルメディアを利用しており、人口比でみればそれほど高い値ではないものの実数では大きな市場となっているのが中国の特徴といえます。
デバイスの種別に普及率を見てみると、スマートフォンが74%となっており、ラップトップPCを含むパソコンが65%と続いています。一方、タブレット端末に関しては16%と低い値にとどまっており、韓国と同様に普及が進んでいない状況が伺えます。
また、デバイスごとの利用時間の違いをみると、モバイル端末によるインターネット利用時間は2時間30分と、パソコンやタブレットの3時間24分比較して相対的に短い結果となっています。
モバイル端末を用いたインターネット利用は、総人口の43％にあたる約6億人によって行われており、インターネット利用者の多くがモバイル端末でインターネットに接続していることがわかります。
さらに、インターネットの利用頻度に関して「毎日利用する」と答えたユーザーは84%となっており、「週に1回以上」利用するユーザーは12％という結果になっています。
続いて、ソーシャルメディアの利用についてのデータもチェックします。ソーシャルメディア利用者について韓国76%という値に対し、中国では人口比47％と普及率では比較的低い値となっていますが、実数にすると６億5,000万人と韓国の17倍の規模に相当します。
では、どのようなソーシャルメディアを利用しているかというと、中国ではWeChatが24%とトップになっています。それに続くのがインスタントメッセンジャー「QQ」で知られるQZONEで21%という結果になっています。Weibo（微博）やBaidu（百度）が中国における主要なプラットフォームとなっていることはご存知のことかと思います。
最後に、EC（eコマース）についてのデータを見てみましょう。中国については44%の端末で過去30日以内に商品やサービスが購入されているという結果が出ています。これを端末別に比較してみると、パソコンからの購入が41％、モバイル端末からの購入が34％となっており、モバイル端末からの購入が一般化してきていることが伺えます。
中国人民銀行（中央銀行）が6月7日に発表したデータによると、2016年第1四半期（1-3月）には、電子決済事業の伸びが急速に成長。中でもモバイル決済事業は56億1500万件の取引数で、取引金額は52兆1300億元（1元16.3円で計算すると日本円で849兆円）に上り、2016年第1四半期のモバイル決済だけで、日本全体の年間GDPを上回っています。この期間の伸び率は前年同期に比べ308.08％と、31.05％の高い伸びを示しています。
中国のインターネット・ソーシャルメディアの状況を概観してみると、総人口に占める利用者数はそれほど高くないものの、市場規模の観点からみれば非常に大きいマーケットであることがわかります。近年では「越境EC」のへの注目も高まっており、中国人が日本から越境ECを通じて購入した商品の金額は6,064億円（2014年）と経済産業省の統計では報告されています。インバウンド市場における中国の存在感もさることながら、インバウンドと越境ECの連動が、中国市場を見据える際の一つのカギと言えるでしょう。
出典参照元 http://wearesocial.com/