INBOUND REPORT

[ 市場レポート ]

【単月訪日数】中国人観光客、6月として過去最高の58.7万人、伸び率は0.8%と1%を割り込む

最終更新:2017-08-03 16:27:06市場レポート

 日本政府観光局(JNTO)によれば、2017年6月の訪日外客数(推計値)は前年同月比18.2%増の234万7千人と、2016年6月の198万6千人を上回り、6月として過去最高となりました。これにより6月までの上半期累計は前年同期比17.4%増の1,375万7千人となっています。訪日中国人外客数(推計値)については、前年同月比0.8%増の587,200人で、6月の値として過去最高を記録しています。訪日外国人全体に占める6月の中国人観光客のシェアは、前年同月の29.3%から約4%減少の25.0%となっています。
1_中国_棒
 2017年6月の中国市場についてJNTOは、前年は6月にあった端午節が今年は5月にずれたものの、査証発給要件の緩和や継続的な訪日旅行プロモーションの効果もあり、プラスの伸びを維持したとしています。かろうじてプラス成長を維持したものの観光客数は昨年同月比とほぼ同等となっており、インバウンドにおける競合国との競争がさらに厳しくなっている現状が伺えます。
1_中国_線
 2016年2月以降緩やかに伸び率が下がってきている中国市場ですが、2017年2月以降は連続で3%以下の一桁台にとどまり6月は1%を割り込む結果となりました。ホテルズ・ドットコム(Hotels.com)が2017年7月に発表したところによると、中国人の年間海外旅行の頻度は、2016年の平均3回から4回に増加している一方、今後12ヶ月の間に訪れたいと回答した国ランキングでは日本の順位が2016年の2位から7位へ落ちており、国際的な競争力の強化が課題として浮き彫りになっています。

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