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[ 市場レポート ]

【マレーシア】ソーシャルメディア利用者数の約90%がモバイル端末からアクセス、Facebookの利用率は41%

最終更新:2016-07-21 10:44:51市場レポート

ソーシャルメディア・コンサルティング企業「We Are Social」(本社:ロンドン)が発表している調査報告「Digital in 2016」には、全世界30ヶ国のインターネットやソーシャルメディアの利用状況に関する統計がまとめてられています。

今回は、この報告書から「マレーシア」の状況に焦点をあて、マレーシアのインターネットやソーシャルメディアの利用状況を見てみましょう。

まずはマレーシアのデジタル環境に関するデータの概観です。マレーシアの総人口3,054万人の68%に相当する2,062万人がインターネットを利用しています。ソーシャルメディアの利用者は1,800万人と国民の約60%が利用する結果となっていますが、その約90%にあたる1,600万人がモバイル端末からアクセスしている点が特徴的です。

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次にデバイスのタイプ別に普及率を見てみると、スマートフォンが71%となっており、ラップトップPCを含むパソコンが35%と続きます。スマートフォンの普及率はタイと比べてやや高い結果となっています。

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メディアごとの利用時間をみてみると、概ねタイと同じ傾向が出ています。パソコンやタブレットによるインターネット利用時間は中国よりも1時間15分長い4時間38分となっています。ソーシャルメディアについては、利用時間が3時間と長い結果が示されています。

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マレーシアにおけるインターネット利用者は国民の68%にあたる2,060万人にとどまっており、モバイル端末による利用も59%という結果になっています。

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インターネット利用頻度に関しては、「毎日利用する」と答えたユーザーが77%と高い値が出ています。タイと同様にインターネットの利用者と非利用者が取得する情報の質には大きな違いがあると考えられます。

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ソーシャルメディア利用のデータも見ていきましょう。冒頭で紹介したようにマレーシアでは人口の59%に相当する1,800万人がソーシャルメディアを利用しています。タイとの相違点としては、利用者の増加率が前年比7%と緩やかである点です。

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それでは、どのようなソーシャルメディアを利用しているかもみてみましょう。マレーシアで一番利用されているのはFacebookで41%となっています。次いでWhatsAppが39%、Facebookメッセンジャーが33%という結果です。メッセンジャー系のサービスが多く挙がっているのはタイと同様の特徴です。

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最後に、EC(eコマース)についてのデータを見てみましょう。マレーシアについては、50%の端末で過去30日以内に商品やサービスが購入されているという結果が出ています。モバイル端末でのネットショッピングについては31%の端末で過去30日以内に購買活動が行われているものの、タイと同様にネットを通じた購買活動は東アジアの各国と比較して低い傾向にあります。

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ここまでマレーシアのインターネット・ソーシャルメディアの状況をみてきましたが、インターネットの普及率やソーシャルメディアの利用率は国民の半数から6割程度に留まっており、今後の動向には注目したいところです。紙媒体を利用したプロモーションとウェブコンテンツの併用などのクロスメディアも、効果的なアプローチになり得るといえるでしょう。

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