[ 市場レポート ]
【６月速報】訪日観光客推移／韓国
最終更新：2016-08-04 15:38:15市場レポート
【訪日外客数】韓国人観光客、2016年5月は前年同月比4.2%減の30万人、韓国は熊本地震の影響が顕著
日本政府観光局（JNTO）によれば、2016年5月の訪日韓国人外客数（推計値）は、前年同月比4.2%減の302,100人で、2014年6月以来、前年同月比伸び率が減少に転じました。結果として、訪日外客数全体に占める韓国のシェアは、約16%と微減になっています。韓国人観光客数は本年に入ってから減少傾向をたどっており、夏季から年末にかけてどこまで回復を図れるかが重要な課題となっています。
月の数値が振るわなかった背景には平成28年熊本地震の影響が大きいとみられています。地震直後には九州ツアーのほとんどがキャンセルとなったほか、旅行会社のなかには5月まで九州行き商品の募集を中止したところもみられました。航空路線についても九州行きの便に対し運休・減便の措置が取られていましたが、6月以降は順次復便する予定となっています。韓国市場は九州への訪問割合が高いだけに、今回の熊本地震の影響が大きく出る結果となりましたが、回復状況の的確な伝達などを通し、訪日需要の早期回復が望まれます。
政府は5月31日、熊本地震対策として180億円の国費を投じ、７月から12月までの宿泊を伴う旅行商品を最大７割割り引く「九州観光支援旅行券」の詳細を発表しました。この割引券は外国人も利用でき、訪日韓国人を呼び戻す一つの手立てとなることが期待されます。