[ 市場レポート ]
【６月速報】訪日観光客推移／中国
最終更新：2016-08-04 15:38:28市場レポート
【訪日外客数】中国人観光客、手堅く伸び率を維持、2016年5月も同月過去最高の50.7万人超
日本政府観光局（JNTO）によれば、2016年5月の訪日中国人外客数（推計値）は、前年同月比31%増の507,200人で、4月に引き続き同月の値として過去最高を記録しました。訪日外客数全体に占める中国人観光客のシェアは、前年同月の値から大きな変動はなく約26%で推移しています。2016年1月～5月の総数を前年同期と比較してみると、2,494,200人の伸び率は45.3%と他の国・地域と比べて高いのが特徴です。
韓国市場と同様に先の熊本地震の影響を受け、訪日意欲の減退が心配されたが訪日市場への影響は軽微とみられています。5月も堅実な伸びを見せた背景として、昨年のピーク時を上回るクルーズ需要があったほか、航空座席の供給量が拡大したことや個人旅行需要の増加が指摘されています。これから夏にかけて中国人観光客の増加が見込まれるが、観光客数の伸び率は昨年から今年にかけて減衰傾向にあるため、今後どこまで需要を引き出せるかが重要な課題となります。
また、訪日中国人観光客による消費の減速も懸念されていることに加え、中国人FITの増加が指摘されています。市場のニーズの変化と中国人観光客の旅行形態の遷移に気を配りながら、満足度の高い訪日観光の実現がオリンピック以後の需要維持に必須と言えるでしょう。