[ 市場レポート ]
【７月速報】訪日観光客推移／韓国
最終更新：2016-08-04 15:53:35市場レポート
【訪日外客数】韓国人観光客、2016年6月の伸び率38.1%に回復、熊本地震の影響は最小限に
日本政府観光局（JNTO）が毎月発表している「訪日外客数」統計によれば、本年上半期の外客数（推計値）は1,171万4千人を記録し、前年同期比28.2%増の1千万人を上回る値となりました。そのうち2016年6月の訪日韓国人外客数は、前年同月比38.1%増の347,400人で、6 月として過去最高を記録しました。本年5月の伸び率が-4.2%と2014年6月以来のマイナス傾向をみせていただけに、6月の伸び率回復にはひとまず安堵と言えるでしょう。
6月の伸び率回復の背景としては、昨年6月は中東呼吸器症候群（MERS）感染拡大による旅行控えがあったため、その反動で今年6 月は大きく伸長したとしています。熊本地震との関連においては、運休していた航空会社各社による九州便の再開に加え、九州への需要喚起を狙った共同広告も奏功したものと考えられます。また、6月4日～6月6日の連休や旅行会社・航空会社による訪日旅行商品のセールの好影響とともに、福岡で開催された「ライオンズクラブ国際大会」に韓国から2,000 人以上が参加したことも、訪日者数の上乗せに寄与しました。
6月の全体的な訪日外客数の好調な伸びを支える要因として、クルーズ船の大幅な寄港増加も指摘されており、訪日外客数を2020年に4,000万人とする政府目標の達成に向け、ますますクルーズ船の誘致や受入体制の整備がその重要度を増すと言えそうです。