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[ 市場レポート ]

【イギリス】国民の10人に9人がインターネットを利用、タブレット端末の所有は51%と高い値に

最終更新:2016-08-22 14:05:44市場レポート

ソーシャルメディア・コンサルティング企業「We Are Social」(本社:ロンドン)が発表している調査報告「Digital in 2016」には、全世界30ヶ国のインターネットやソーシャルメディアの利用状況に関する統計がまとめてられています。

今回は、この報告書から「イギリス」に焦点をあて、ヨーロッパ地域のインターネットやソーシャルメディアの利用状況を見てみましょう。

まずはイギリスのデジタル環境についての展望です。イギリスの総人口6,491万人の92%に相当する5,947万人がインターネットを利用しています。ソーシャルメディアの利用者は3,800万人と国民の約60%が利用する結果となっており、その約86%にあたる3,300万人がモバイル端末からアクセスしています。

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デバイスのタイプ別に普及率を見てみると、ラップトップPCを含むパソコンが75%となっており、スマートフォンも71%と高い値となっています。最も特徴的なのはタブレット端末が51%と他の欧米諸国と比較しても高い値となっている点です。

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次にメディアごとの利用時間をみてみると、モバイル端末によるインターネット利用時間とソーシャルメディア利用時間はほぼ同じ1時間30分程度とアジア地域よりは短い結果となっています。一方、テレビの視聴時間は2時間46分と欧米に共通の傾向が表れています。パソコンやタブレットによるインターネット利用時間がモバイル端末と比較して大きく長い点も共通する特徴と言えます。

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インターネット利用頻度に関しては、「毎日利用する」と答えたユーザーが85%と高い結果が出ています。一方、週に1度も利用しない人の割合は5%に満たない結果です。

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ソーシャルメディア利用のデータも見ていきます。イギリスでは人口の59%に相当する3,800万人がソーシャルメディアを利用しており、その大多数にあたる51%のユーザーがモバイル端末からの利用となっています。

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それでは、利用されているソーシャルメディアも見てみましょう。イギリスで一番利用されているのはFacebookで47%、次いでFacebookメッセンジャーが32%とFacebook系のサービスが上位を占めています。他の欧米諸国と異なる傾向としては、3位にWhatsAppがランクインしている点が挙げられます。

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最後に、EC(eコマース)についてのデータを見てみましょう。イギリスについては、77%の端末で過去30日以内に商品やサービスが購入されているという結果が出ています。さらにパソコンでの購入については73%と他の欧米諸国と比較してもやや高い値となっており、ECが盛んな様相が見て取れます。

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今回はイギリスのインターネット・ソーシャルメディアの状況をみてきましたが、タブレット端末の所有割合が高いことやECの利用が盛んなことなどが同じ欧米の地域との差異として指摘できます。日本ではスマホネイティブの世代の出現とともに「パソコンが使えない」若者が増加していると危惧する声も上がっていますが、海外では依然としてパソコンの利用率は非常に高く、旅マエと旅ナカで使われる端末の違いを意識したウェブコンテンツの組み方やプロモーション戦略の構築が必要といえるでしょう。

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