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[ 市場レポート ]

【オーストラリア】10人に9人がインターネットを毎日利用、モバイル端末の利用時間は短め

最終更新:2016-08-22 14:05:55市場レポート

ソーシャルメディア・コンサルティング企業「We Are Social」(本社:ロンドン)が発表している調査報告「Digital in 2016」には、全世界30ヶ国のインターネットやソーシャルメディアの利用状況に関する統計がまとめてられています。

今回は、この報告書から「オーストラリア」に焦点をあて、インターネットやソーシャルメディアの利用状況を見てみましょう。

まずはオーストラリアのデジタル環境についての概観です。オーストラリアの総人口2,410万人の88%に相当する2,120万人がインターネットを利用しています。ソーシャルメディアの利用者は国民の58%にあたる1,400万人が利用しており、その約92%にあたる1,300万人がモバイル端末からアクセスしています。

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次にデバイスの種別に普及率を見てみると、ラップトップPCを含むパソコンが80%とアジア地域に比較して高い結果が出ています。さらにスマートフォンは77%、タブレット端末が41%とマルチデバイスの利用が進んでいることが伺えます。

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メディアごとの利用時間をみてみると、モバイル端末によるインターネット利用時間とソーシャルメディア利用時間が東南アジア諸国より短くなっています。一方、テレビの視聴時間は2時間36分と長くなっており、米国やシンガポールの結果と照らし合わせると経済水準が高い地域におけるモバイル端末によるインターネット利用とソーシャルメディア利用の時間が短くなる傾向が改めて確認できます。

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インターネット利用頻度に関しては、「毎日利用する」と答えたユーザーが87%と10人に9人の割合に迫る値となっています。週に1度以上利用するユーザーが98%という結果は非常に高い割合です。

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ソーシャルメディア利用のデータも見ていきましょう。冒頭でも触れたようにオーストラリアでは人口の58%に相当する1,400万人がソーシャルメディアを利用しており、54%のユーザーがモバイル端末からのアクセスとなっています。

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では、利用されているソーシャルメディアも見てみましょう。オーストラリアで一番利用されているのはFacebookで41%となっています。次いでFacebookメッセンジャーが26%とFacebook系のサービスが上位を占めています。SNSが多くランクインしておりFacebook系サービスが多く利用されている点は米国と同じ特徴です。

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最後に、EC(eコマース)についてのデータを見てみましょう。オーストラリアでは、62%の端末で過去30日以内に商品やサービスが購入されています。ネットショッピングを行った端末を見ても、モバイル端末が19%にとどまるのに対してPCでは57%と、すでに紹介したメディアごとの利用時間の傾向を反映するような特徴がECの利用状況にも見て取ることができます。

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こうしてオーストラリアのインターネット・ソーシャルメディアの状況を踏まえると、パソコンによるインターネット利用割合が高いことやFacebook系サービスの普及率が高い点が米国と同じ特徴として指摘できます。アジア諸国の傾向と比較して、やはり地域の経済水準とインターネット利用の特徴には関連性が見られるといえるでしょう。欧米地域からのインバウンドとして非常に重要なオーストラリアですが、改めて利用されるデバイスの種別を意識したプロモーションがなされているか振り返ってみてはいかがでしょうか。

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