INBOUND REPORT

[ 市場レポート ]

【インド】人口の3割以下ながら3億7,500万人のインターネットユーザー、モバイル端末によるインターネット利用時間は3時間超

最終更新:2016-08-29 12:00:28市場レポート

ソーシャルメディア・コンサルティング企業「We Are Social」(本社:ロンドン)が発表している調査報告「Digital in 2016」には、全世界30ヶ国のインターネットやソーシャルメディアの利用状況に関する統計がまとめてられています。
今回は、この報告書から「インド」の状況に焦点をあて、インターネットやソーシャルメディアの利用状況を見てみましょう。

まずはインドのデジタル環境についての概観です。インドの総人口13億1,900万人の28%に相当する3億7,500万人がインターネットを利用しています。ソーシャルメディアの利用者は1億3,600万人と国民の10%が利用する結果となっており、その約85%にあたる1億1,600万人がモバイル端末からアクセスしています。

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またデバイスのタイプ別に普及率を見てみると、ラップトップPCを含むパソコンが16%に対しスマートフォンは33%とパソコンよりも所有割合が高いことがわかります。全タイプの携帯電話では84%となっていることから、フィーチャーフォンの使用率が依然として高いことが伺えます。

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メディアごとの利用時間をみてみると、欧米圏との差異は明瞭です。モバイル端末によるインターネット利用時間は3時間を超えており、ソーシャルメディア利用時間も2時間17分とアジア地域との類似性が認められます。一方、テレビの視聴時間は1時間52分と欧米圏よりも短くなっている特徴があります。

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インターネット利用頻度については、「毎日利用する」とユーザーが48%と約半数の結果です。ただ、1週間に1度以上利用する人と合わせると78%となることから、デバイスの普及状況を照らし合わせると利用頻度が高いと考えられます。

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続いてソーシャルメディア利用のデータも見ていきます。インドでは10人に1人に相当する1億3,600万人がソーシャルメディアを利用していますが、欧米諸国と比べ利用割合はまだ低く今後の伸びが想定されます。

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利用されているソーシャルメディアも見てみましょう。インドでも最も利用されているのはFacebookで13%となっています。次いでWhatsAppが12%、Facebookメッセンジャーが11%と他のアジア諸国とは違った傾向となっています。

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最後に、EC(eコマース)についてのデータです。インドでは、23%の端末で過去30日以内に商品やサービスが購入されているという結果になっています。モバイル端末でのネットショッピングについては17%と低い値になっているものの、割合としては欧米とほぼ同じ値です。

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人口規模を反映して1%のボリュームが大きいのがインドの特徴です。例えばインターネット利用者の割合は国民の3割にも満たない状況でありながら、実際のユーザー数でみると1億人近くアメリカを上回ってることが指摘できます。ソーシャルメディアの利用者についても10%と低い割合でありながら1億3,600万人と日本の人口規模を上回る数です。デバイスの普及率が低い結果が出ていましたが、日本のインターネットカフェにあたるサイバーカフェの立地も多く、インターネットの浸透は進んでいる状況がわかります。

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