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[ 市場レポート ]

【4月速報】訪日観光客推移/中国

最終更新:2016-07-12 11:41:06市場レポート

中国人観光客、堅実な伸び率を維持、2016年4月も同月過去最高の54.4万人超

 日本政府観光局(JNTO)によれば、2016年4月の訪日中国人外客数(推計値)は、前年同月比26.9%増の514,900人で、4月として過去最高を記録しました。訪日外客数全体に占める中国人観光客のシェアは、前年同月の値から大きな変動はなく約24%で推移しています。訪日需要の全般的な好調ぶりが維持された背景として、4月2日(土)~4月4日(月)の3連休となった清明節を利用した桜需要やクルーズによる市場の牽引が指摘されます。

today_グラフ_訪日_中国棒

 一方、4月14日以降に発生した平成28年熊本地震の影響を受け、本年1月より30%台以上で推移していた伸び率は20%台と低い値に留まりました。九州行きのツアーを含め訪日観光に一部キャンセルが発生しており今後の動向が注視されます。本年1月にはクルーズ船寄港数の増加や航空路線の拡充を背景に前年同月比で110%の高い伸び率を記録した中国だけに、存在感を増す個人旅行者(FIT)も取り込みながら、訪日需要をどのように維持していくのかがカギとなる。

中国折線グラフ

 また、日本百貨店協会が5月20日発表した4月の訪日客向けの免税品売上高が9%減の179億9000万円と、3年3か月ぶりに前年実績を割り込むなど、訪日中国人観光客による消費の減速も懸念されている。観光客数の動向もさることながら、観光消費額の動向にも注目していきたい。

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