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[ 市場レポート ]

【米国】ラップトップを含むパソコンの所有が7割越え、5人に4人がインターネットを毎日利用

最終更新:2016-07-21 10:44:25市場レポート

ソーシャルメディア・コンサルティング企業「We Are Social」(本社:ロンドン)が発表している調査報告「Digital in 2016」には、全世界30ヶ国のインターネットやソーシャルメディアの利用状況に関する統計がまとめてられています。

今回は、この報告書から「米国」の状況に焦点をあて、アジア地域以外のインターネットやソーシャルメディアの利用状況を見てみましょう。

まずは米国のデジタル環境について概観してみましょう。米国の総人口3億2,290万人の87%に相当する2億8,210万人がインターネットを利用しています。ソーシャルメディアの利用者は1億9,200万人と国民の約60%が利用する結果となっており、その約88%にあたる1億6,900万人がモバイル端末からアクセスしています。

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デバイスのタイプ別に普及率を見てみると、ラップトップPCを含むパソコンが72%とアジア地域に比較して高い結果が出ています。スマートフォンは57%とそれほど高い値ではないものの、タブレット端末が35%と比較的高い値となっているのが特徴的です。

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メディアごとの利用時間をみてみると、モバイル端末によるインターネット利用時間とソーシャルメディア利用時間がタイやマレーシアといった東南アジア諸国より短くなっています。一方、テレビの視聴時間は1時間程度長くなっており、シンガポールの事例と照らし合わせると経済水準が高い方がモバイル端末によるインターネット利用とソーシャルメディア利用の時間が短くなる傾向があります。

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米国におけるインターネット利用者は国民の87%にあたる2億8,210万人に上り、自明のことながらインターネットの高い浸透率が改めて確認できます。

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インターネット利用頻度に関しては、「毎日利用する」と答えたユーザーが79%と高い値が示されています。したがって、週に1日も利用しない人の割合は10%に満たない結果です

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ソーシャルメディア利用のデータも見ていきます。冒頭で紹介したように米国では人口の59%に相当する1億9,200万人がソーシャルメディアを利用しており、52%のユーザーがモバイル端末からの利用となっています。

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では、利用されているソーシャルメディアも見てみましょう。米国で一番利用されているのはFacebookで41%となっています。次いでFacebookメッセンジャーが26%とFacebook系のサービスが上位を占めています。SNSが多くランクインしている点が東南アジアとの大きな差異と言えるでしょう。

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最後に、EC(eコマース)についてのデータを見てみましょう。米国については、66%の端末で過去30日以内に商品やサービスが購入されているという結果が出ています。モバイル端末でのネットショッピングについては26%と比較的低い結果が出ているものの、過去30日以内におけるEC商品の検索は71%の端末で行われており、ネット通販等のECが盛んであることがわかります。

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こうして米国のインターネット・ソーシャルメディアの状況を踏まえると、パソコンによるインターネット利用割合が高いことやFacebook系サービスの普及率が高い点が特徴として指摘できます。アジア諸国のデータと比較してみてみると、地域の経済水準とソーシャルメディアの利用時間に関連性が見られるなど、興味深い結果が出ています。インバウンドの分野ではFITの旅行者が多い米国ですが、Facebookへの旅行体験の投稿を促す仕組みの整備などが一つの有力なプロモーションとなるかもしれません。

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