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[ 市場レポート ]

【7月速報】訪日観光客推移/シンガポール

最終更新:2016-08-08 12:38:32市場レポート

【訪日外客数】シンガポール観光客、6月過去最高の3万2千人、上半期の伸び率は23.9%

 日本政府観光局(JNTO)によれば、2016年6月におけるシンガポールの訪日外客数(推計値)は、前年同月比11.8%増の32,600人で、6月の値として過去最高を記録しました。訪日外客数全体に占める台湾人観光客のシェアは、前年同月の値からほぼ同値の1.6%となっています。2016年上半期の総数を前年同期と比較してみると、160,900人の伸び率23.9%と順調な推移をたどっています。また、上半期の月ごとの観光客数の変動はおおむね昨年と同じ傾向となっています。

today_グラフ_訪日_シンガポール棒

 昨年の韓国 での MERS 感染拡大による訪日への振替需要増加の反動や円高傾向の進行が見られるなか、一部の航空会社による燃油サーチャージの撤廃や、4月から5月にかけてJNTOが実施した航空会社と連携した訪日旅行プロモーションの効果が訪日需要を後押ししたとされています。一方、タイと同様に訪日観光客数の月較差が大きく、冬シーズンの訪日観光客数に比べ夏シーズンの訪日観光客数が5分の1程度にとどまっていることから、シンガポールについても平準化が一つの課題となっています。

today_グラフ_訪日_シンガポール折線

 シンガポールを発地とする訪問国はマレーシアやインドネシアといった近隣諸国や中国、オーストラリアなどが上位に挙がっており、日本が訪問国として選ばれる動機を与えることが不可欠です。とはいえ、シンガポールは多民族国家である上、リソースが限定される中で八方美人的にプロモーションを行うよりも富裕層にターゲットを絞るなど戦略的な取り組みが効果的な市場と言えそうです。

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